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  • 執筆者の写真Ken Sugizaki

『19年振りの載冠へ―マンチェスター・シティーvsアーセナル、運命の1戦をプレビュー!カギを握るファイナルサードの攻防―』

来たる日本時間2023/04/27 AM04:00、エティハド・スタジアムにてプレミアリーグ第33節マンチェスター・シティーvsアーセナルが開催される。




(引用元:premierleague.com)


このゲームの勝敗で優勝は決まらない。ただ、このゲームの勝者がトロフィーに片手を掛ける事になるのは皆さん納得できるであろう。日本人DF所属チームの伝説の無敗優勝以来の載冠へ、天王山のシティー戦&続く強豪との連戦を少しアーセナル側にアングルを寄せてプレビューしていこう。



―サリバの欠場は濃厚、試される守備陣


アーセナルはリーグ戦直近3試合全てがドロー決着となった。vsリヴァプール&vsハマーズは先制するも追い付かれ、vsセインツは何とか追い付いてのドロー。得点数は7で失点数も同じくだ。今季のチームとしての得点数はリーグ2位の77ゴールで得点力は健在も、失点数が増えてきてしまっている現状。結果として勝ち点を落とすゲームが続いている。


一方のシティーはリーグ戦直近3試合で全勝。且つ得点数は11で失点数は3と好調を維持。

ここでまずはデータを少し紹介。




(データ提供:Opta by Stats Perform)


上記は今シーズンのシュート及びゴール前に関してのスタッツである。

データとしては大差のあるものでは無く、リーグ全体で見ても大半がトップ2のデータであり、両チームの攻撃力という点に置いては拮抗しているとデータ上も言えるだろう。


(データ提供:Opta by Stats Perform)


そしてこちらは今シーズンの被シュート数及び被枠内シュート数の推移である。こちらには差が出ており、アーセナルは枠内外問わず浴びるシュートの数がシーズンを経過する毎に増加傾向で、3月にはシティーと決定的な差異が出現。そう、それはサリバと冨安の離脱の時期と重なる。


一方のシティーは、変動はありつつも低い水準でキープ。特に枠内へ撃たれているシュート本数の少なさは特筆に値する。


上記を踏まえると、今シーズンの両チームは”ゴール前で若干ルーズだがそれ以上に得点を取る破壊力を持つアーセナルvsシュートすらもまともに撃たせず且つ得点を着実に重ねるシティー”といった表現ができるであろうか。ただ、フットボールはデータの照らし合わせの作業ではない。



―前回対戦を踏まえて


直近でアーセナルvsシティーが開催されたのは2023/02/16である。








(引用元:premierleague.com)


前回対戦では前半からホームチームのアーセナルが攻め込み続けるも得点を奪えず逆にミスを強かに突かれて失点を重ね、徐々にシティーのゲームとなった。


スタッツを見ても、シティーが記録するとは思えないポゼッションやパス数ではあるが、一方では9本のシュートのうち6本を枠内に収め、且つ3得点を奪ってしまった。


アーセナルは10本のシュートを放つも枠内が1本。この差はこのレベルのゲームでは大きな差となって顕現してくる。アルテタ監督が試合後に話していた事でもある。


また、今回迎える天王山はエティハドでの開催でもあるので、ポゼッションなどの数字は前回対戦と逆転すらしてしまうかもしれない。何より、両チームの調子というのは対照的であり、現在のシティーを止めるというのは非常に困難な仕事でもある。


と、アーセナルにとってはネガティブなトピックに眼が行ってしまうが、フットボールは数字やデータの照合作業でも無いし、調子やチームの課題は曲解してピッチに伝わってくる事はあっても障害無くダイレクトに響いてくるものではないであろう。大一番というのは往々にしてそういったゲームである。


その上でもアーセナルとしては上述のデータを見てもそうだが、シュートを撃たれる前に潰し切る様な守備の仕方、特にデュエルの局面で勝てなくとも負けないといったプレーは大事になる。そういった面で、前回対戦とは違いトーマスが居るのはポジティブな要素だ。


また、ジェズスも復帰している。


今シーズン見せている攻撃力をそのまま前回対戦の前半同様に見せて、且つ致命的なミスを無くしていく集中力を発揮できれば、勝機は見えてくるだろう。


―メンバー予想


メンバーに関しては、アーセナルはサリバが引き続き欠場濃厚、そしてジャカも怪しいのではないかという情報が入ってきている。


GK:ラムズデール

DF:ホワイト、ホールディング、ガブリエル、ジンチェンコ

MF:トーマス、ジャカ(ジョルジーニョ)、サカ、ウーデゴーア、マルティネッリ

FW:ジェズス


が予想される。

ジャカが欠場の場合は代役が誰になるか非常に予測が難しいが、シティーからのプレス耐性や総合的なバランスを見てもヴィエイラではなくジョルジーニョではないだろうか。

ここは要注目であるしひとつのポイントでもある。上述の通り、守備時には質の高い仕事が求められるからだ。


一方のシティーは直近から大きく変更は無いだろう。

前回対戦の時の様にベルナルドがバックラインに入るという事も無いと予想するが、先週のCLで負傷したアケの状態に関して情報が入っておらず、ここは当日まで不明瞭だ。


GK:エデルソン

DF:アカンジ、ルベン、アケ(ラポルト)

MF:ストーンズ、ロドリ、ベルナルド、KDB、ギュンドアン、グリーリッシュ

FW:ハーランド


―最後に


この1戦で優勝は決まらないが、この1戦が持つ意味の大きさに異論は無いであろう。

今シーズンのタイトル争いをしてきた両チームの総決算のような雰囲気もある中、世界トップレベルのクオリティーを持ったスペクタクルなゲームを見せてくれる事を期待したい。

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